fuchi's diary

都内在住のゲイの感じたこと、考えたこと

ブログ開始から1年を振り返る

去年、このブログで初めての記事を公開してから、1年が経ちました。

 

最初に投稿した記事の冒頭で、「ゲイとして生きていく自分を受け入れる決心がついた」ということを書いていたのですが、この記事を読むと、ブログを始めたばかりの頃の、ものすごく気負っていた心情がよみがえってきます。

去年の11月を思い出すと、その頃の僕は仕事が原因で崩していた体調が回復したばかりで、無理をすればまた体調を崩してしまう可能性もあるような状態でした。ですが、体調面に不安はありつつも、ゲイとして何か行動したいという気持ちが抑えられず、はやる気持ちをなだめるように文章を書いて、ブログに投稿していました。

 

ブログを書き始めてから1年が経ち、当時は気合を入れて「受け入れる決心」をする対象だった僕のゲイとしての側面は、「自然なもの」として自分の一部になったように感じています。言葉でいうのが難しいのですが、ゲイとしての自分を受け入れるまでに形作られていた僕という存在の中に、ゲイとしての側面が溶け込んだという感じでしょうか。 

ブログを始めたばかりの頃は、ゲイ以外の知り合いにカミングアウトしないことへの葛藤とか、ゲイであることを隠していることに対する辛さとか、ゲイだからこその悩みがずっと続いていくのかなと思っていたのですが、ゲイの人と会うようになってから、あまり気にならなくなったのは意外でした。

今は、自分の周りにいる誰もが、僕には想像もつかない秘密の1つや2つは抱えているのだから、僕がゲイであることを話さなくても気にする必要なんてないじゃないか、と考えるようになりました。もうちょっと年齢を重ねて、40歳が見えてくるとまた受け止め方が変わってくるのかもしれませんが。

 

最近は、ゲイであるかどうかに関係なく、まず自分の生活を整えることが自分のやりたい方向に人生を向かわせるために大事だなと、そういう風に思うことが多いです。ゲイである、ゲイでない以前に30代の今考えておくこと、やっておいた方が良いことが色々あるなと感じています。

引っ越ししたばかりで生活環境が変わったタイミングというのも大きいですが、どういう地域に暮らすか、どういう物件に暮らすか。食事はどれだけ自炊をして、どれだけ外食に頼るのか。そういった毎日繰り返す生活を自分なりに大事にしていきたいです。

ものすごく地味ですが、この1年、1回会ったきりの人から繰り返し会っている人まで色んなゲイの人と会う中で、どうも僕は刺激にあふれる毎日よりも地味な中にもちょっとした変化に楽しみを見出す性分らしいと見えてきたので、意識的に生活のゆとりを大切にしていきたいです。

また、主にこのブログを通じてできたゲイの友人たちと会ったり話をする機会が途切れずに続いていることはとてもありがたく思ってます。ゲイの友人たちと会うのは、最初の頃はとてもエキサイティングな、嬉しいけれどもドキドキ緊張もする時間だったのが、今では良い意味で気を使わなくなってきていて、これもやはり僕にとって「自然」な関係になってきているのだと思います。

 

こうして振り返るとこの1年は、僕の中のゲイという側面を、ブログを始める前のように無視するのでもなく、ブログを始めたばかりの頃のように重く捉えすぎるのでもなく、自分の生活の一部として受け止めるようになっていった、そういう1年だったようです。

ブログは2年目に入りますが、こんな感じで、僕の思ったこと、感じたことをこれからも書いていきたいと思います。